1歳まであと10日

気がつくと息子はもう11ヶ月、1歳の誕生日まであと10日となった。

去年の今頃や、生まれた日のことを思い出すと眠れなくなってしまった。

生まれた日のことは本当に昨日のことのようにクリアに覚えている。

生まれる前日は重たいお腹でお風呂場の脱衣所の掃除を熱心にしていた。

そろそろ36週になるし動いたほうがいいかな、というのと、ほこりが結構溜まっていて、こんなところに大事な赤ちゃんを置いておけない、という気迫から。今じゃホコリでもなんでも口に入れちゃっているけど…


その掃除のせいでお腹が張ってしまったと思っていた。その日に赤茶のおりものがあり、おしるし?とは思ったけれど、調べると、おしるしから何日も経って産まれる事もあるらしく、あまり気にしていなかった。夜にはいつも通り夫とFaceTimeをして、「もうすぐだと思うけどどうだろうね、明日かもしれないよ。もう爆弾を抱えている気分だよ。」なんて言っていた。

電話をきった後も、なんだか痛いな…というのが等間隔で来るようになり、今更陣痛アプリをダウンロードして測ったら10分きっている…これはやばい!!とシャワーを浴びて、新しい服をきた。朝になったら病院へいこうと、一眠りしようとしたらいきなりベッドの中で破水。バシャンッという音が聞こえた。さっき着替えたばかりなのに…とにかく痛い!!防水パッドを手に取り、ウーウー唸りながら階段をおり、親に「破水した!」と伝えて起こし、4:00amくらいだったかな。自分で病院へ電話。もう一度着替えて父の運転で病院向かった。後部座席で身悶え、ドアを蹴ってぶち破りそうだった。「早く、早く、まだ??痛いーっ」と唸りながら。病院へ着くと、歩けないので車椅子を持ってきてもらっていたけれど、もうそれすら待っていられなくて転げるように車から降りた。

それからは本当に必死というか、とにかく痛すぎて地獄の苦しみとはこういうことかという感じだった。少し楽になったと思ったらすぐに痛い波が来る。そしてろくに準備もままならないうちにいきみたくなってしまい、来た時の服のまますぐに分娩台に登り出産。その時間は長く感じたけれど、病院ついて約1時間半。早朝の中、たった一人で全て面倒をみてくれた助産師さんには本当に感謝している。胎脂がいっぱい付いた赤ちゃんを見せられた感想は「カエルみたい…(感無量)」

産んだ日は下半身がダンプカーに引かれたように少しでも動かすと内部に激痛が走り、とにかく痛くて、貧血のめまいもすごく全然歩けなかった。トイレに行くのが時間かかって大変だった。というかトイレの感覚もよくわからないし、流血もすごかった(産後の悪露というもので普通)

産んだ次の日はやや歩けるようになり、朝早く起きて(と言っても興奮であまり眠れなかったけれど) 晴れた青空を見て、本当に達成感でいっぱいだった。満身創痍でズタボロの体だけれど、なにか戦いを終えた後のような清々しい気分だった。この空を一生忘れないでおこうと思った。


それからあと10日で一年かぁ…。

生まれた後は、黄疸もあったし小さく弱々しくてすぐ死んでしまったらどうしようと何度も心配した。

昆虫のように手足をジタバタ、口をチュウチュウしていた頃、寝返りがうまくできずにジタバタしているだけだった頃、原因不明の夕方泣き、あまりに悲しそうな号泣で、どこか痛いんじゃないかと心配した頃、なぜか昼間はおっぱい拒否するくせに、夜間は素直に添い乳で寝てくれていた頃。ズリバイがやたらうまくなってハイハイしないんじゃないかと思っていたつい最近。

もうおっぱいのことは忘れてしまった息子。離乳食、最初はなんでもぱかっと口を開けてくれたのに、最近は毒でも入れられてるんじゃないかと疑うように念入りに見て、触って、吟味してからじゃないと、食べてくれない。

後追いが始まり、ちょっと姿が見えないとアーーと不安そうな声をだして探しに来る。一応母親だと思っていてくれていることにホッとする。

いい加減で大雑把、ガサツな母だけど、宝物の息子だけは大事に大事に、せめて人並みになんでもしてあげたい。

去年の今頃は重たいお腹でグータラゴロゴロ実家で休んでいたんだよね…。生活が全く一変したけれど、毎日面倒くさい王子様のような宝物と一緒で幸せ。

この1年間、一生忘れないようにしよう。


…育児日記とアルバム、すぐ挫折して全くつけずに終わってしまったけれど、今更だけどちょっとずつ振り返ってアルバムを作りたいな。無理かな。